導入事例

浜松ケーブルテレビ 

顧客管理システム「i-PLAT」の
営業DXシステムを浜松ケーブルテレビが採用

顧客管理システム「i-PLAT」の開発ベンダーであるアイテック阪急阪神が、ケーブルテレビ事業者の営業DX を促進するオプションシステムを開発し、浜松ケーブルテレビが採用を決めた。営業の事務処理の効率化、迅速化、獲得集計・実績管理の簡素化など大きな導入効果が期待できる。今秋完成する予定の新システムについて、アイテック阪急阪神株式会社 マルチメディア事業本部 第2 営業部 営業課 湯本勝也氏と浜松ケーブルテレビ株式会社 営業部 マネージャー 松澤洋輔氏に聞いた。

浜松ケーブルテレビ様プロフィール

■概要

社   名:
浜松ケーブルテレビ株式会社
局   名:
ウィンディ
本社所在地:
静岡県浜松市中区佐鳴台1-11-27

■事業エリア

浜松市、袋井市、湖西市

■エリア内世帯数

浜松市 187,000世帯
袋井市 17,000世帯
湖西市 14,500世帯
(合計) 218,500世帯

■加入世帯数/総接続世帯数(2020年3月末)

テレビ:
23,131/58,736世帯
ネット:
14,848/19,185世帯
電 話:
11,954世帯
社屋
1995年 4月 浜松(旧浜松市)エリア開局
2006年12月 袋井(袋井市)エリア開局
2007年10月 浜北(旧浜北市)エリア開局
2009年 4月 湖西(湖西市)エリア開局
2009年12月 天竜(旧天竜市)エリア開局
2016年11月 本社移転

「営業DX は必須になる」

営業DX を進めるきっかけは?

松澤(浜松ケーブル)
社屋移転時に、社内の働き方改革を実現するため、フリーアドレスやリモートワークと親和性の高いクラウド型の「i-PLAT」を導入しました。次に工事業務のペーパーレス化を進めていくために、「i-PLAT EFA」を導入しました。工事業務のペーパーレス運用もある程度軌道に乗り、次のステップとして営業業務の改善(営業DX)を目指しています。幹線のFTTH 化も進めており、光へのマイグレーションを進めていくためにも営業DX は必須になることから、アイテックさんへシステム開発を依頼した次第です。
湯本(アイテック)
当社の「i-PLAT」もおかげさまで導入局が30 を超え、各局様よりさまざまなご要望を日々頂戴している次第です。その中で営業業務の改善についての要望も多く頂戴しており、今回の浜松ケーブル様をきっかけに、営業DX を促進する「i-PLAT」のオプションシステム「営業モバイル(仮称)」の開発に踏み切りました。2022年4月現在開発中で、2022年9月ごろに完成する予定です。

今回開発するオプションシステムの役割は?

湯本(アイテック)
ケーブルテレビ事業者様の営業担当者がお客様宅で、モバイル端末を使って申込手続きを完了できます。入力データは顧客管理システム「i-PLAT」にリアルタイムでデータ登録されます。加入受付から決済登録および、一部の後続処理をペーパーレス化することが可能となります。

開発に苦労した点は?

松澤(浜松ケーブル)
まずは営業業務を可視化するために、業務フローを整理しました。この整理の中で、実際に利用している申込書や紙帳票も整理したのですが、これが意外と大変で。申込の種別について、感覚的には10 パターン程度だろうと思っていたのですが、実際には20 パターン以上も存在し、中には1 件の申込で、申込書を6 枚も記入しなければいけないパターンも存在していました。あとは、決済の受付はミスができないので、ペーパーレス化するにあたり、ミスの抑制と利便性の高さの両方に注意してシステム要件を詰めていきました。 浜松ケーブルテレビ株式会社 営業部 マネージャー 松澤洋輔氏 浜松ケーブルテレビ株式会社
営業部 マネージャー 松澤洋輔氏
湯本(アイテック)
システムの操作性については何度も議論をしました。せっかく作ったシステムを現場の営業スタッフが機嫌よく使ってくれないと意味がないですから。

営業事務をDX で効率化・迅速化

開発するシステムの特徴は?

湯本(アイテック)
今回開発するシステムは、ブラウザで稼働するシステムになります。専用のアプリにしてしまうと、Android やiOS のバージョンに毎回追随していかなければいけないですし、決済機能も含まれていますので、各アプリストアの制限も受けないようにブラウザベースで開発を進めています。弊社のクラウド基盤上でシステム構築を行いますので、弊社クラウド基盤に接続さえできればシステムの利用が可能です。ケーブルテレビ事業者様が独自でインフラ環境を用意しなくていいことも特徴です。

期待する効果は?

松澤(浜松ケーブル)
電子的な申込手続きによって営業スタッフの帰社後の事務処理が軽減され、申込情報がリアルタイムで処理されるので、後続の業務がより迅速に行えるようになると思います。また、物理的に紙が減りますので、お客様の個人情報流出のリスク低減と、部署間での紙の受け渡しがなくなること、紙コストの削減にも期待しています。あとは、現地で口座振替やクレジットの決済受付を行いますので、印鑑相違やNG カードの再処理対応も不要になります。与信管理という観点でも改善が期待できます。

お客様宅にてモバイル端末で申込受付を行うことで、「お! 浜松ケーブルは先進的だな!」とお客様にも評価いただけると嬉しいですね(笑)。このほかにも、申込情報が全てデータ化されるので、営業の管理職が行っている獲得集計や実績管理なども簡素化できると思っています。獲得ルートや加入動機の集計がリアルタイムで行えるので、データ活用によって加入獲得増や解約減につながることも期待できます。申込処理完了後に、お客様宅でマイページのアカウント作成まで一元的に行えますので、マイページの利用者数増加も期待しています。お客様はマイページからお問い合わせや加入サービスの追加が簡単にできるため、コールセンターの負荷軽減と顧客満足度アップの効果もあります。

新開発の営業モバイルシステム 新開発の営業モバイルシステムは、モバイル端末で効率的に申込手続きを完了できる。データは顧客管理システム「i-PLAT」にリアルタイムで登録される
【図】 顧客管理システム「i-PLAT」の営業DXシステム「営業モバイル(仮称)」の概要

【図】 顧客管理システム「i-PLAT」の営業DXシステム「営業モバイル(仮称)」の概要

今後の展望をお聞かせください。

松澤(浜松ケーブル)
まずはシステム運用を軌道に乗せること。運用当初はさまざまな問題が出るかと思いますが、そこはアイテックさんに頑張ってもらいます(笑)。今回、営業DX について対面での営業業務を前提にシステム構築を行いましたが、これからのお客様ニーズを考えると、やはり非対面での申込受付やマイページの機能拡充なども検討していきたいですね。
湯本(アイテック)
頑張って支援させていただきます。浜松ケーブル様もおっしゃる通りで、非対面での申込受付は今後必須になってくるため、開発を検討中です。今後もケーブルテレビ事業者様のニーズに沿ったご提案ができるよう邁進いたします。

7 月に開催される「ケーブル技術ショー 2022」で新システムを見ることができますか?

湯本(アイテック)
今回のオプションシステムおよび、その他ソリューションを展示させていただく予定です。会場にお越しの際にはぜひ弊社ブースまでお立ち寄りください。